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 VXロムの世界/ECUチューニング

車種別の解析

GT-R (R35)FAIRLADY Z (Z34)FAIRLADY Z (Z33 VQ35HR) LEGACY SI-DRIVELANCER EVOLUTION WAGON

昔のECUは8bitでしたが、今では32bitが主流。新しい車は全てといっても過言ではありません。もちろん、そのデータ量は何十倍にもなっています。
またコンピューターは、スピードや回転数、オートマチックの制御、イモビライザーなど車の各部分と、CAN通信でやり取りをして細かい制御を行うようになってきています。そのため、チューナーにとっては、現在のECUはチューニングしずらいコンピューターとも言えます。

昔のコンピューターは、スピードリミッターのコントロールを行う際も、SLDなどを使用し、実際には180km出ているものに対して“150kmしかでていない”というごまかしが効いたのが、今ではそうはいきません。各部分に不具合が発生してしまう可能性があります。
ごまかしが効かないコンピューターとも言え、それだけチューニングの難易度が上がっているのです。そのため、メインコンピューターでチューニングをしていかないと、難しい。

コンピューターチューンを施すならば、きちんとメインコンピューターをいじるのが、一番良いと考えます。目的はチューンUPすること。では、チューニングを進めていくうちに、チューンDOWNになってしまいそうな部分については、どうすればよいか?
パーフェクトを望むなら、メインコンピューターをいじっていくしかない…という事に気付くはず。

時代とともに、車が進化し、パーツも進化。そして車自体も進化している中、コンピューターだけは別と考えられがちだが、例えばPCのハード、ソフトなどが進化しているのと同じ事。
進化をしているのは、一部分のパーツだけではなく、まるごと。
コントロールユニットや中のソフトも、一緒に進化していってる事を忘れてはいけない。
昔と比べれば、中身も全然違うし、車ごと進化しているのだから、置き換えの1/20〜30の容量しかないユニットで動かすことは、マインズの考える“パーフェクト”という意味とは違ってしまいます。

これがレーシングカーのように、ある気温・気圧のもと、1日限りのレースをするために使用するならば、置き換えのコンピューターでも問題はないのかもしれないけど、そうではないわけで…春夏秋冬、様々な環境で使用される、一般の車にとって…で考えると、やはりメインコンピューターに手を加えたいところ。それが、マインズが考える“パーフェクト”。
一時期は、置き換えコンピューター、追加コンピューターというものが、どんどん勢力を強めると思われていたけれど、実際はそうではなかったわけで。

マインズでは、常にパーフェクトなチューニングを目指して、新しいGT-R、ランサーやインプレッサなどの車を、これからもメインコンピューターのチューニングを最良として極めていきます。(そういった中で、電子スロットル制御や、可変バルブタイミングが関係していくのです。)

エンジンコンピューターのデータ量が何十倍にもなった中、一時期からチューナーが「全解析」という言葉を使うようになっていますが、この“全解析”というのは、実際はとても困難なこと。

本当の意味で全解析できるのはメーカー。

コンピューターチューニングというのは、一般的に、「どれだけ中のデータを自在に操り」「どれだけの量をいじったか?」ということのみに注目が集まり、どれだけの変更を行い、どれだけのパワーを出せたか?だけがコンピューターチューニングの良さと勘違いされがち。

でも、実はそうでもなく、コンピューターチューンというのは、例えばいい音楽を創ったり、絵を描くようなもの。リミッターのコントロールを行ったり、点火時期を調整したり…単純な作業的なものなど、その組合せは無限大。数ある車の分だけそのチューニングの可能性は広がっていきます。強いて言えば、組合せを変えることにより、同じコンピューターは存在しないとも言えるのです。

コンピューターチューナーの最終的な目標は、その組合せにより、より良い「音楽」や「絵」に仕上げていくこと。むやみにパワーを追求したりという傾向もあるけれど、メーカー側が抑えているものには、必ず理由があるということを忘れてはいけません。それを無視して、パワーだけを追求してしまうと、耐久性が落ちてしまったり、乗り味が落ちたり…

必要最低限の部分をチューニングして、素材の良さを崩さず(学習機能を狂わせてしまう等ないように)、最終的に仕上げていくのが、コンピューターチューナーの腕の見せ所なのです。

マインズのVX−ROMユーザーには、車を乗り換えても、VX−ROMを愛用してくれる人が多い。コンピューターは、車種が違ってもそのチューナーのクセがでるもの。車種が変わっても、“マインズ流”を気に入って、使って下さっているわけで、それはいい音楽や絵を買ったりするのと同じような事ともいえます。

そういったユーザーの皆さんの希望に応えていくのが、いいコンピューターを作るチューナーだと思っています。

コンピューターチューニングの目的のひとつ「パワーUP」
とかく、コンピューターを換えて何馬力あがった…などと、パワーだけで良し悪しが決められがちだけれど、実際はパワーだけではないのです。

もちろんマインズでも、パワーの追求はしていきますが、それだけではありません。
時代が進化し、データロガーの発達もあり、以前は何日もかかっていたものが、計測装置を使えば、3〜4日で出来てしまうものも。そして、そのデータを元に、最終的に色付け(乗り味やレスポンス等)を調整していくのがチューナーであり、ノーマルを崩さないように、一つの作品としてのコンピューターを仕上げていくというアーティスティックな感じが、マインズが目指しているコンピューター。

コンピューターチューンは、NAだろうとターボだろうと、今では「どれだけ速くなるか?」ということのみにこだわる傾向がありますが…たとえば、今流行の電子スロットル。
メーカー側でも、味付けとして採用している非常に注目の機能であり、車を比較的速く感じさせるためのチューニングを、メーカーで施しているといえるのが現状。

とはいえ、速く感じるからといって、むやみにシャープさだけを追求して、どんどん早開きするようなシステムを変更していくというのは、実際に乗っている人の中には不満を感じている人も多いはず。

こういった、実際に“車が速くなる”のではなく、電子スロットルという制御を利用した「速く感じさせる」味付けに、あまり拍車をかけていくと、燃費が悪くなったり、動きがギクシャクしたり…結果的に、バランスが崩れてしまい、運転している人が疲れる車になってしまう可能性も。
ユーザーも気付いてきているでしょうが、結局、電子スロットルで速く感じさせているだけであって、実際に車が速くなっているわけではないのです。

マインズでも、この電子スロットルの制御には、力を入れているところ。ただ早開きして、“速い感じ”を演出するのではなく、マインズでは、全体的な走りのバランスを保った状態で、街乗りしても疲れない、快適な車作りを目指します。